作成者:江原早紀
いつも大変お世話になっております。JACの江原と申します。
今回、自分自身が妊娠し、悪阻の期間や安定期を乗り越え、出産休暇を頂く立場となり、今までの働き方とこれからの働き方について深く考える機会が増えました。
そこで、インドネシアでの産前産後休暇とその後の仕事復帰について綴らせて頂ければと考えました。
インドネシアでの産前産後休暇は3か月間と規定されていましたが、2024年7月に新規定が公布されたことをご存じですか?
日本ですと、一般的には育児休暇も併せると最長2年まで申請が可能かと思います。下記にてそれぞれの産前産後休暇についてご説明します。
実際に弊社のママさん従業員の働きぶりを見ておりますと、出産後2か月前後で仕事復帰し、周りの頼れるサポ―トを駆使しているケースをよく目にします。
例えば、①自身・夫の両親や親族に自宅で子供の面倒を見てもらう、②お手伝いさんやベイビーシッターを雇い、自宅で子供の面倒を見てもらう、③外部のデイケアを利用し、朝8時前後から夕方6時前後まで子供を預ける、④子供を自身・夫の家族や親族宅に預ける(中にはジャワ島以外の遠方に預け、長期休暇にのみ会いに行くケースも)、など様々です。
上記①-③のケースの場合、オフィスで働いていても自分のデスクで、自宅やデイケアなどに設置されているCCTV(監視カメラ)を随時確認しながら仕事をしているママさん従業員も多く、仕事とプライベートの両立をうまく進めており、そのタフさには感心します。
また出産後~約1年は搾乳が必要な場合も多く、弊社では搾乳室を準備し、都度希望者が利用し、共有の冷凍庫に保管して持ち帰ることを可能としております。このようなサポ―トがあるのとないのでは復帰後の働き方も大違いです。
このような現状を見ておりますと、日本よりも共働きへのサポート体制は手厚いようにも考えられます。とある日本の調査では働く女性の8割が産休・育休期間に疎外感を感じ、仕事復帰に不安があると回答していたようです。インドネシアのように休暇期間が3か月程度であれば引継ぎや仕事復帰も業務に支障の出にくい期間であり、働く側としても疎外感等を感じにくいと思われます。
もちろん気を遣いすぎる必要はないですが、少しでも快適な環境で働けるように、会社サイドからの少しのサポート(例えば、時差出勤や在宅、デスクでCCTVを確認することを許可したり、搾乳室を手配したり)が、出産後の離職率の軽減やモチベーションの向上に繋がります。皆様の会社でもこのような制度を検討されると、女性従業員は喜ばれるかもしれません。